主な登場人物 Blancmanger Blacksesame
世界は変わってしまった。
ウォーエイジ、人と人が戦うこの世界を、そう呼んだ。強い者が生きる、弱き者が死ぬ、それが当たり前の世界である。
・・・
しかし、いくら戦乱の世の中とはいえ、どこもかしこも無法地帯というわけではない。
ここは、ヌブールの村。唯一、BSQ軍も、ELG軍も、山賊さえも争いを起こすことを許されない中立地帯とされている。
Blancmangerは言った:いらっしゃいませー!
そんな場所で小さな露店を開く女のエルモニーがいた。
彼女の名前はブランマンジェ、水色のファインシルクローブ、耳元が暖かそうな動物の耳とふかふかした動物の靴が特徴的な女の子である。
頭につけている白い帽子は商人と思わせるような形をしている。
「こいつはいくらだ?」
Blancmangerは言った:6000jadeなのですよ
「安いな、もらっていくぜ」
銀行員が近くにいるこの場所は、露店広場として最適であり、様々な店が展開されていた。人も多くざわざわと騒がしい。
Blancmangerもその中で店を開く一人であった。一人の男が鋼鉄製のロングソードに興味を示して値段を聞いてくる。
Blancmangerはすぐに応対し、値段を言った。
Blancmangerは言った:まいどありなのですよ~!
お金を男から受け取り、確かに6000jadeあることを確認して品物を渡し、Blancmangerは笑顔でおじぎした。
男は良い買い物ができたことが嬉しかったのか、Blancmangerに笑顔を返した。
Aquraは言った:やっほ~!ブラン!
あつやきは言った:よう、ブラン
Blancmangerは言った:あっ、アクラさん、あつやき!
男が店を立ち去った後に、入れ替わるようにお客が露店を見にくる。
次にやってきたのは知り合いのエルモニー、Aquraさんとあつやきだった。
あつやきは黒い浴衣を着てて、きつねのような耳としっぽが生えた女の子。
他には、なんだか歩きにくそうな靴を履いてて・・・下駄だったかな?
手に持つ武器は大戦斧と言われる巨大な斧で、その身体には似合わない装備の人なのですよ。
Aquraさんは銃使い、ダークナイトメイルと呼ばれる露出がすごい服装をしている女の子。
でも見た目に反してAquraさんの身体能力はものすごく高くて強くてタフなのですよ・・・。
二人がきたことを確認すると、Blancmangerはあつやきに飛びついた。
あつやきは言った:おお・・・元気にしとったかえ?
Blancmangeは言った:えへへー、元気ですよー!
あつやきはBlancmangerの頭をくしゃくしゃと撫でる。
そして、相変わらず元気そうなBlancmangerを見てほっとした顔をして抱きしめた。
Blancmangerは言った:ん~~♪ えへへー、よかったぁ
あつやきは言った:わしらがそう簡単に死ぬわけなかろう
Aquraは言った:そういうこと!
Blancmangerは言った:お二人とも元気そうで何よりですよー
Blancmangerは撫でられて気持ち良さそうに目を瞑って会話を続ける。
あつやきは言った:少し気になったのじゃが、ブランのその恰好はなんの動物なんじゃ?
Blancmangerは言った:ねこさんなのです、にゃーにゃー
Blancmangerはあつやきに抱きつくのをやめ、目の前で猫のような構えをして手招きするしぐさをする。
Aquraは言った:・・・誰のマネ?
Blancmangerは言った:戦争がはじまる前のビスク西エリアにいた有名な武器屋さんのマネですよー!
あつやきは言った:ああ・・・ねこさんじゃな、あのころが懐かしいのう・・・
ちなみに、2009年現在、Diamond鯖で本当に実在している人物であり、
<ね○さんです>という名前がついた武器がよく売っている。
この他にも西銀行にどら○こさん、ネオク山銀行にすてね○さんが出張しており、
最近ではね○さんだぞ、○こさんかも等もおり、増殖傾向にあるエルモニー露店である。
Aquraは言った:そういえばブラン、この前頼んでおいた弾はできてる?
Blancmangerは言った:あっ、うん!できてるですよー
Blancmangerは近くにいたこの村の銀行員に話しかけ、Aquraに頼まれたとされた銃弾の入った、大きめの箱を取り出す。
その箱はBlancmangerには重いのか、持ち上げたのは良いものの少しフラついてしまう。
Blancmangerは言った:おっとっと・・・ふう、この銃弾は重いのですよ
Aquraは言った:大丈夫?無理に持たなくていいよ、今引き取るね
Blancmangerは言った:大丈夫ですよー!これくらい慣れたものですよ
その大きな箱にはヘビー ラウンド ショットが大量に入っていた。
Aquraが銃を使って戦うためには必要不可欠なものである。
あつやきは言った:アクラ、確かそなた500個頼んだんじゃよな・・・ブランはよくそれだけ持てるのう
Aquraは言った:そうだね、案外力持ち?
Blancmangerは言った:そうかなー? 商人はいっぱい品物持たないといけないから普通だと思うのですよ
あつやきは言った:ふむ
Blancmangerは昔は雑貨商もやっていたが、今は武器商人を中心として店を開いている。
武器を作るためにはその材料となる鉱石を掘りにいかなければならない。
それを繰り返しているうちにいつのまにか力が身についたのではないかと思われる。
Blancmangerは言った:では、30000jadeになるですよー、お安くしておくですよ!
Aquraは言った:おー、いつもありがとうね!さーて・・・・・・うっ、ごめん、500jade負けてくれない?
Blancmangerは言った:ええ・・・?だーめですよー!ちゃんと払ってください!
どうやらお金が足りないようだ・・・。
それがわかるとBlancmangerは腕をバタバタさせて怒る。一銭も負けるつもりはないようだ。
Aquraは言った:ううっ・・・あ、あつやきぃー・・・
Aquraは目をうるうるさせてあつやきを見つめる・・・。
あつやきは言った:ええい、そんな目で見るでない・・・500jadeくらいなんとかしてやる・・・
Aquraは言った:さっすがあつやきー!ついでにお昼ごはんもおごってー♪
あつやきは言った:調子に乗るでないわ!
Aquraはさっきまでうるうるさせていた目からは涙は一滴もこぼさず、笑顔になる。
あつやきは少し怒ってみせたが、すぐに「やれやれ」といった顔つきになってAquraに500jadeを渡した。
Blancmangerは言った:わ~い!まいどありなのですよ~!!
あつやきは言った:さすがは商人の血筋じゃのう・・・一銭も負ける気はない姿勢じゃった
その大金と、Aquraに用意した銃弾で取引を成立させる。
どこからどうみても普通の商売という光景が映っていた。
Aquraはその銃弾を銀行に預け、邪魔にならない程度にアイテムバッグにいれた。
Aquraは言った:おまたせ、あつやき!
あつやきは言った:うむ、では次はどこへいくかのう?
Aquraは言った:エルガディン王国はこの前言ったからまだ警備が厳しいかも
あつやきは言った:そうじゃな、ビスクにはしばらく言っておらんし、そちらがいいかもしれんのう
Aquraは言った:それに・・・今からご飯でもゆっくり食べて、その後むかえばちょうど夜になるくらいの時間になると思うしね
あつやきは言った:それは色々と都合がいいのう~、さすがはAquraじゃ
Aquraは言った:ふふ~ん、こういう作戦たてるのはまかせてよ!
Blancmangerは言った:・・・・・・
ブランは、二人の会話を聞いて、なんとなくだけど、少し嫌な気持ちになった。
ビスクとエルガディンが戦争していることはわかっているのですよ。けど・・・
ブランは・・・戦争をしているところを見たことがないのですよ。だから、どうしても実感がわかない。
ただ一つ、わかっていることは・・・武器は「人殺し」の道具に使われていること。
いくら戦いをしないといっても、商人をやっている以上は、村でそれくらいの噂は耳に入る。
武器はもともと人殺しの道具だという人もいるけど・・・ブランはそう思わないですよ。
使い方はその人しだい、人を救う道具にもなるはずなのですよ。
昔は、モンスターと戦うため、人が生きるために使うのが武器、それがあたり前のように感じれた・・・
けど・・・いまは・・・
Aquraは言った:それじゃーご飯にしよー!いってくるね、ブラン!
Blancmangerは言った:・・・・・・あっ、はい!いってらっしゃいですよ!
いけない、少し考えごとをしてしまったですよ・・・。
こんなこと考えても仕方ないのに・・・。
Aquraはそのまま食事できる場所を探しにいこうとするが、あつやきは少しその場に止まる。
あつやきは言った:ふむ・・・ブラン、あんまり深く考えんようにの?
Blancmangerは言った:えっ?なんのこと?
あつやきは言った:無理にとぼけんでもよい、わしらの会話を聞いて少し気分を害したようだからのう・・・
Blancmangerは言った:うっ・・・えへへ、気にしてないですよー
Aquraは言った:あつやきぃー!はーやーくー!
Aquraが遠くから大きく手をふってあつやきを呼びかけている。
あつやきは言った:そうせかすでない~!すまぬ・・・じゃあの、ブラン、無理はせんようにの
Blancmangerは言った:はい!いってらっしゃいですよー
二人はその場から離れていき、姿が見えなくなった・・・。
・・・あつやきはすごいですよ、なんというか、鋭い・・・。
心が読まれてるような気分ですよ・・・。
Blancmangerは言った:・・・そうですよ、考えても、仕方ないことなのですよ。
考えても仕方ない。そうは思うが、どうしてももやもやした気分が続き、憂鬱な気分となっている。
Blancmangerは商品の入った箱の上に腰をかけて足をぶらぶらとさせた・・・。
ぐぅ~・・・
Blancmangerは言った:そういえば、もうお昼すぎたですよ、お腹すいたなぁ~・・・
腹の虫がなる・・・現在の時間は、普通の人ならもう食事を終えている時間である。
しかし、商人である以上はそういう食事時間にも誤差がある。
客足もすっかりなくなってちょうど休憩がとれそうな平和な時間・・・
Blancmangerは言った:・・・まだかな~?
しかし、Blancmangerは食事をとらずに、何かを待っているようだった。
さっきまでの憂鬱が嘘のように、わくわくとした気分に心を踊らせていた。
・・・
・・・
「おっす」
・・・きた!
その声は、黒い厨房服とコック帽子を身にまとい、腰にカタナを二本つけているBlacksesameという少女であった。
彼女はその見た目の通りの料理人であるが、二刀流といった剣術を身につけた凄腕の冒険者でもある。
・・・いや、冒険者だったというべきだろうか。
Blancmangerは言った:ゴマちゃーん!!
Blancmangerはパタパタと走り、Blacksesameに思いっきり飛び込んだ。
Blacksesameは言った:うおっと!?
Blancmangerは言った:へぶっ!?
ベシャアァッ・・・!!
・・・Blacksesameは飛び込んできたBlancmangerを反射的に避けてしまう。
勢いあまって、顔面から地面に滑り込むように着地し、Blancmangerは見事な海老反りを決めた。
Blancmangerは言った:・・・・・・ぐすっ
Blacksesameは言った:・・・だ、大丈夫か・・・?
顔に泥がついて、涙目になって倒れているBlancmangerの姿がそこにあった・・・。
Blacksesameは思わず避けてしまったが後悔した雰囲気である。
Blancmangerは言った:ふぇぇっ・・・
Blacksesameは言った:うおお、泣くな・・・悪かった、よしよし・・・
BlacksesameはBlancmangerを起こして、顔の泥を拭きとる。
泥を拭き取ると、非常に不機嫌そうに見つめてくる顔があった・・・
Blacksesameはその顔を見て思わず目を逸らしてしまう。
Blancmangerは言った:うぅ・・・なんで避けたですか・・・
Blacksesameは言った:飛び込んでくる勢いがあまりにすごかったからついな・・・すまんすまんっ
Blancmangerは言った:うう~・・・
いつも受け止めてくれるから、今日も受け止めてくれると思ったのにひどいですよ・・・
思わず避けてしまったって言ってたけど・・・そんなに勢いつけたつもりはないですよ・・・?
Blancmangerは、そう思いつつもなぜ勢いがついてしまったかは安易に想像できていた。
もやもやした気持ち・・・信じているものがなくなってしまいそうな寂しい気持ちが今のような行動にでてしまったのだろう。
Blacksesameは言った:よしよし、泣くなよ・・・許してくれよー
Blancmangerは言った:んっ・・・ん・・・
ゴマちゃんがブランの頭を優しくなでてくれる・・・。
なでてもらうと・・・自然にホッとした気分になって・・・落ち着くのですよ・・・。
一緒にいると安心して・・・気持ちいいのですよ・・・。
Blancmangerは、目を瞑って頭をなでられることをじっとして受け入れる。
それがとても心地よいのだろうか、耳をピクピクとさせていた。
Blancmangerは言った:えへへ・・・許してあげるのですよ、ぎゅう~!
Blacksesameは言った:おっと、それはなによりだぜ
すっかり機嫌を取り直し、Blacksesameに抱きつく。
その後に、顔を胸にすりすりとして、抱きつくのをやめる。
Blancmangerの抱きつくという行為は、仲直りや友好の証、知り合いとの挨拶のようなみたいなもののようだ。
Blancmangerは言った:ゴマちゃん~、お腹空いたのですよ、何も食べてないのですよ・・・
Blacksesameは言った:なにぃ?お前飯食わなくてどこにエネルギーでるってんだ!お米食べろっ!
Blacksesameはどこぞの炎の妖精みたいなことを言って携帯用のキッチンを取り出す。
それを素早く設置して右手に包丁、左手にフライパンを持ちポーズをとった。
Blacksesameは言った:ちょっと待っててくれ、すぐに作ってやるぜ!
Blancmangerは言った:わ~い♪
Blancmangerは嬉しそうに万歳をしてからポフッと地面に座り込んで料理ができるのを待つ。
料理を作るところを見るその瞳は期待をつもらせており、こちらまでわくわくするような雰囲気である。
Blacksesameはそれに答えるようにフライパンを使いこなし、料理を作り上げていく。
・・・
・・・
Blacksesameは言った:お待ちィーッ!!
Blancmangerは言った:きゃっほー!!
Blancmangerの目の前に料理が並ぶ、ふっくらと炊き上げたライスと軽く味付けされたロースト オルヴァン ミート
栄養バランスも考えられているのか、野菜炒めも用意されている。
Blancmangerは言った:いっただっきまーーす!
Blacksesameは言った:おう、食え食えー
Blancmangerは女の子座りをして、料理の置かれたテーブルを見て合掌し、次にフォークとスプーンを構えた。
切り分けられたローストオルヴァンミートをフォークでざくりと刺して、それを持ち上げるように口に運ぶ。
Blancmangerは言った:あーーん・・・ばくっ・・・んぐんぐっ・・・
Blacksesameは言った:おいおい、はしたないぞ・・・
心底から幸せそうな顔をしながら肉を頬張るBlancmager
その様子をあぐらをかいて見ているBlacksesameは呆れた顔をしているが、和んでいるようにも見えた。
Blancmangerは言った:もぐもぐっ・・・おいしぃー!!やっぱりゴマちゃんの料理は最高なのですよー!
Blacksesameは言った:ちょっと味付けすりゃすぐ作れるものだけだぜ、こんなものしか用意できなくてすまんな
Blancmangerは言った:そんな謙遜しなくてもいいのですよ~!天下一品なのですよ!
Blacksesameは、特に謙遜したつもりで言ったのではなかったが、そのような言葉がでても不自然ではなかった・・・。
昔はもっと質のいい食材が手に入って、ちゃんとした料理が作れたものだった。
戦争の影響が大きいのか、手に入る食材も限られ、安全性も少なくなってきているのが現状である。
この世の全ての料理を知りたい、究極の料理を知りたい。そう願っていた。
根っからの料理人であるBlacksesameにとっては、今の状況は不満が募るばかりなのであると考えられる。
Blancmangerは言った:んふー、白いご飯もおいしいのですよー!もしかしていつもと違うですか?
Blacksesameは言った:ああ、久しぶりにいい米が仕入れられたのさ、エシャロットが珍しく働いてたみたいでな
Blancmangerは言った:おおー、エシャロットさんに会ったですか!元気にしてたですか?
その米は、BlacksesameとBlancmangerが一緒に長く冒険を共にしたEchaloteという友人から仕入れたものであった。
現在、Echaloteはエルガディンに軍属しているが、今もこうしてたまに取引相手として会うことがある。
Echaloteが軍属している理由は、ただ、楽をして快適な暮らしをするにはエルガディンが最適だからと言っていた・・・。
農場主であった彼女にとっては、農作物が今でも豊富なエルガディンで、戦闘をせずに活躍の場があるというのが
一番の理由であると考えられる。
Blacksesameは言った:ん、そうだな・・・元気、とはいっていたぜ? うむ、元気にしてたぞ!
Blancmangerは言った:おおー、それはよかったですよー
ゴマちゃんは、は少し引っかかるような言い方をしたのですよ・・・。
たぶん、あんまり元気と言った感じではなかったのかな?
でも・・・そんな日もあるですよ、こんな世の中じゃ・・・
・・・
また、考え事をしてしまったですよ・・・。
今日は、いつも以上に引っかかる。ちょっとした会話で・・・変に考えてしまって・・・
Blancmangerは言った:・・・もぐっ、ん・・・野菜炒めも、なかなかいけるのですよ
Blacksesameは言った:・・・どうした、ブランの嫌いな野菜は何一ついれてないが?
Blancmangerは言った:んっ・・・
・・・感づかれちゃったかな? 隠し事は苦手ですよ・・・。
ゴマちゃんのご飯はおいしい・・・おいしいけど・・・
今は、なんだか・・・・・・
なんだろう、この気持ち。
カチャンッ・・・
Blancmangerは、そっとフォークとスプーンを置いて食事をやめる。
次に、何かを伝えたそうにBlacksesameを見つめた・・・。
Blancmangerは言った:ゴマちゃん・・・
Blacksesameは言った:・・・何かあったんだろ? 遠慮なく話していいぜ
どうやら最初から感づいていたような様子であった。
驚いたり焦ったりする表情は見せることなくBlancmangerの話を聞こうとした。
何かを思いつめたような瞳に、真面目に対応しようとする。
Blancmangerは言った:ゴマちゃん・・・ブランは、この戦争が少しでも早く終わってほしいと心から思っているのですよ・・・
Blanksesameは言った:ああ、俺もそう思ってる
Blancmangerは言った:でも・・・ブランは、鍛冶屋なのですよ、武器を作っているのですよ・・・戦争に使う、武器を・・・
Blacksesameは言った:・・・・・・
Blancmangerは言った:武器は人殺しの道具じゃないのですよ!お父さんも、お母さんも・・・そう、言っていたのですよ・・・
Blancmangerが言う今は亡き両親の話。迷いつつも武器を作り続ける理由・・・。
それは、思った以上に、どう対応すればいいのか非常に難しく思える悩みであった。
Blacksesameは少し黙りこみ、どう言葉をかけようかを迷うような表情を見せる・・・。
Blacksesameは言った:それで、ブランはどうしたいんだ?
Blancmangerは言った:ブランは・・・・・・戦いの道具になりたくないのですよ・・・
Blacksesameは言った:そうか・・・
今のBlancmangerを見ていると、この戦争に加担しているという見方もできる。
しかし、そうは思いたくなかったし、そう思わせたくもなかった。
Blacksesameは言った:俺はそうは思わないけどな、難しく考える必要はないんじゃないか?
Blancmangerは言った:なぜ、そう思うのですか
Blacksesameは言った:俺たちは他人に武器を売り、アイテムを売ったりする商売人だ、俺もそれに入ることになるな
Blancmangerは言った:うん・・・
Blacksesameは言った:赤の他人が買っていったものなんて、何に使われるかなんてわからないしな
悪用するやつもいれば、良いように使う奴もいるし・・・特に武器なんかはそうだろうな
それが人を殺す道具に使うかどうかに使われるなんて、考えるだけ無駄だと思うぜ
Blancmangerは言った:・・・・・・
Blacksesameは言った:・・・・・・
・・・二人は黙りこんでしまった・・・。
お互いのまったく違う思考に、どうすればいいのかわからなくなってくる・・・。
少しずつだが、空気が重くなっていくのを感じとれた。
Blacksesameは言った:なぁ、ブラン
その空気に耐えれなくなったのか、Blacksesameから再び言葉がでる。
Blacksesameは言った:俺と一緒に、料理をやらないか?
Blancmangerは言った:え・・・?
Blacksesameは言った:たまに、俺のアシストをしてくれることがあるだろ?
それを見てブランにも料理の才能があると思ったんだ、どうだ・・・?
その言葉に思わず驚きの声をあげてしまう。
ブランがゴマちゃんと料理をやる・・・それも、悪くない気する・・・。
悪くはない・・・そう、思ったけど・・・
それと同時に大きな負の考えがこみ上げてきた。
Blancmangerは言った:ゴマちゃんは、どうして料理を作るのですか?
Blacksesameは言った:そんなものは決まっている、みんなに幸せになってもらいたいのさ、幸せを生むのは美味い料理!
これはいつの時代も変わらないと思うんだぜ!
Blancmangerは言った:うん・・・そうだよね・・・うん
Blacksesameは言った:・・・ブラン・・・?
Blancmangerは、自分のローブの裾をぎゅうっと握りしめる・・・。
Blancmangerは言った:ブランのやっていることは、幸せは生めないかな・・・
Blacksesameは言った:・・・・・・
Blancmangerは言った:ゴマちゃんも・・・やっぱり、人殺しの道具だと思っているですか・・・?
しまった。
Blacksesameの心の中で、その一言がよぎったような感覚に襲われていた。
深い傷をえぐってしまった・・・、Blacksesameは焦りを見せてしまう。
Blacksesameは言った:それは・・・その・・・
Blancmangerは言った:やっぱり・・・そう思っているですか・・・っ・・・!
Blacksesameは言った:うっ・・・
Blancmangerは目に涙をためていた・・・それはすぐにポロッと落ちた・・・。
それを見てBlacksesameは何を言おうとしていたのか頭からなくなるほどに焦ってしまう。
Blacksesameは言った:ち、違うんだブラン・・・そうは思ってないぞ・・・? 俺は・・・
「違う」って、そうはっきり言ってくれたらまだ気が楽だったかもしれない・・・
けど・・・このゴマちゃんの反応は・・・明らかに・・・
違うと思っているなら・・・なんではっきり言わないですか・・・?
ブランは・・・ブランは・・・
Blancmangerは言った:うぐっ・・・ゴマちゃんの・・・ゴマひゃんの・・・
Blacksesameは言った:っ・・・!!?
その場で立ち上がり、泣き出してしまう。
Blancmangerは言った:バカァァァァーーーーー!!!!
Blancmangerは大声をあげて泣きながら、その場から走って立ち去ろうとする。
Blacksesameは言った:ま、待て!ブラン・・・おい!
Blacksesameは追おうとするがBlancmangerより立ち上がるのが遅れてしまっているため大きな差ができる。
Blancmangerは言った:うわあぁぁぁぁんッ・・・!!!!
Blacksesameは言った:待ってくれ!!
必死に声をかけて、戻ってくるよりお願いしながら追う・・・。
しかし、Blancmangerは露店広場の人ゴミに紛れて姿をくらましてしまった・・・。
Blacksesameは言った:くっ・・・どこに・・・見失ったか・・・
見失ったとはいえ、今のBlancmangerを放っておくことはできない。
姿が見えなくなっても捜索を続行する。
Blacksesameは言った:くそっ・・・やっちまったな・・・
Blacksesameは後悔していた・・・。
嘘でもいいから、人殺しの道具じゃないと言うべきだったのだろうか・・・。
Blacksesame自身もその解答には迷っていたところだった。
・・・はっきりといえばよかったのだろうか。しかし、納得のいく理由が言えただろうか・・・。
考えれば考えるほど・・・悔やむばかりになってくる・・・。
・・・
・・・
Blacksesameは言った:はぁ・・・はぁ・・・くそ、どこにもいないぞ・・・?
ヌブールの村をくまなく探した・・・。ブランのことだから村のどこかに隠れているものだと思った・・・。
だが、こうも見つからないとなると、別の場所にいるとしか思えない。
そう考えると同時に大きな不安が押し寄せてきた・・・。
Blacksesameは言った:まさか・・・村をでたのか・・・一人で・・・?
ここ以外に、安全な場所なんてものはない。
中立の拠点となるタルタロッサパレスでさえ、山賊が無法を働いていることがあるというのに・・・。
Blacksesameは言った:くっ・・・どっちだ・・・どっちに言ったんだ・・・
Blancmangerが向かった場所は、タルタロッサパレスかアルビーズの森と考えられる・・・。
Blacksesameは言った:・・・迷っていても仕方ねぇ!
Blacksesameは歩き出す。
彼女がどっちへ向かったかはわからない。
ただ、Blancmangerが無事でいてほしいという気持ちは変わらずに進みはじめた。
無事でいてくれよ・・・ブラン・・・!
NEXT...